勝利が次の希望に繋がる/広島対横浜FMプレビュー
広島は、横浜FMに勝てねばならない。
現在の順位をおさらいしておこう。
順位 | チーム | 勝点 | 試合数 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失点差 |
1 | 横浜FM | 10 | 4 | 3 | 1 | 0 | 11 | 2 | 9 |
2 | 清水 | 5 | 4 | 1 | 2 | 1 | 2 | 2 | 0 |
3 | 広島 | 4 | 4 | 1 | 1 | 2 | 2 | 7 | -5 |
4 | 仙台 | 3 | 4 | 1 | 0 | 3 | 3 | 7 | -4 |
一見、得失点差で不利に見えるが、ルヴァンカップの順位決定は実は、得失点差の優先順位は低い。
●順位の決定
グループステージが終了した時点で、勝点合計の多いチームを上位とし、順位を決定する。ただし、勝点が同じ場合は、以下の順によって順位を決定する。
①勝点が同一のチーム同士で行った試合の勝点
②勝点が同一のチーム同士で行った試合の得失点差
③勝点が同一のチーム同士で行った試合の得点
④勝点が同一のチーム同士で行った試合のアウェイゴール
①~④を適用してもなお、順位が決定しない場合、①~④を当該チームの直接対決に限り再度適用して、最終順位が決まる。この手順で決定に至らない場合、⑤~⑨が適用される。
⑤グループ内の全試合の得失点差
⑥グループ内の全試合の得点
⑦順位決定にかかわるチームが2チームのみで、その両チームがフィールド上に いる場合はPK方式
⑧反則ポイントの少ない順
⑨抽選
つまり、もし清水と広島が勝点で2位タイに並んだ場合は、広島は清水戦を1勝1分で乗り切っているので、広島が上位に立つ。
もし広島が横浜FMに敗れ、清水が仙台に勝利した場合、広島と仙台の敗退が決まり、横浜FMと清水が勝ちぬけ。ただ、清水が仙台と引き分け以下であれば、可能性は残る。
広島が引き分けたら、清水が勝利しても次節で広島○清水×で広島が逆転する。もし広島が横浜FMに勝利すれば、勝点が7。清水が仙台に勝利すると勝点は8。まだ清水が有利だが、最終節で広島△清水×、広島○清水△でも逆転できる。
他力ではあるが、勝利すれば清水に大きなプレッシャーをかけることができる。だからこそ、勝ちたい。
ちなみに仙台は、清水・広島と連勝すると2位勝ち抜け。引き分けでも他力ではあるが可能性を残すことになるが、勝てば自力で勝ち抜けの可能性が残る。彼らも勝ちたい。
広島は唯一、自力突破の可能性がないチームだ。しかし、全く諦める必要はない。連勝して、それでも清水が連勝してしまったら、諦めもつく。
横浜FMは前節、仙台を5-2で粉砕した。その時のメンバーはこうだ。
ただ事実上、勝ち抜けをほぼ決めていることもあり(仙台は横浜FMを上回れず、広島が横浜FMを上回るには6点をとっての勝利が必要)、今やエースとなったオナイウ阿道は起用しないのではないか。彼を温存し、横浜FC戦(4月24日)に途中出場していきなり初得点を飾った新外国人選手のレオ・セアラを起用してくる可能性も高い。178センチと高さはそれほどでもないが、パワフルなプレーとフィニッシュワークに長けたストライカー。典型的なセンターフォワードであり、警戒するのは当然。ただ、水沼や樺山といった両ウイングの能力も高く、天野の技術や戦術眼はリーグ戦でのレギュラーとなってもおかしくない。
一方の広島は、負傷離脱が連鎖のように続いた。柴﨑晃誠と清水航平、ドウグラス・ヴィエイラと経験豊富な選手たちが、いずれも筋肉系の負傷。ケアは怠りない選手たちではあるが、それでも負傷離脱してしまった。
広島としては、若い戦士たちに運命を託すしかない。横浜FMはこのメンバーで仙台から5得点を奪った。強さは疑いない。その実績や名前に負け、腰が引けたサッカーをやっていては、広島は自滅する。
「相手には組織的な崩し方もあれば個でも崩してくる。その中で、受けに回らないことが非常に大事だと思います」
佐々木翔は語る。
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