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【サンフレッチェ広島レジーナ 2-2 ディオッサ出雲FC】紫の8番、ファンタジスタ・増矢理花の復活

広島にとっての「背番号8」は、男子も女子も、やはり特別である。

風間八宏を起点として森﨑和幸、そして川辺駿と引き継いだ男子の8番は、現在空白。そして、女子もまた、昨季はほとんど8番がいなかった。9月12日、熊谷。全3得点に絡む1得点2アシストを記録した8番・増矢理花が、この試合で左膝前十字靱帯損傷の大ケガを負ってしまった。

全治は6ヶ月と発表されたが、結局は2021-22シーズン、彼女は試合に戻ってくることはなかった。最終盤は一部トレーニングにも復帰していたが、強化部は彼女に無理をさせない方針。女子サッカー選手の場合、復帰した直後に再び、前十字靱帯を傷めるケースも多いということから、慎重を期すことにしたわけだ。

オフが明けてトレーニングが再開。そこには元気にボールを蹴り、走る増矢の姿があった。

実際、もう全然問題なくできています。もうちょっと、何て言うんですかね。調整っていうか、自分の中でも(それを)やりつつって感じです」

9月22日のトレーニング後、彼女はこう語っていた。その笑顔は、ケガをする前も、リハビリの間も見られなかったような、爽やかさに満ちていた。

「(完治まで)長くかかるケガというのはわかっていました。もう一回、(同じケガを)やっているんで、治すことに専念するしかないこともわかっていたと言うか……。サッカーをやりたい気持ちもあったんですけど、ただそれほど気持ちが浮き沈みすることなく(リハビリも)できたかなとは思います。

チームメイトやスタッフ、トレーナーも含めて、本当に周りの人々に自分は恵まれていると思いましたね。みんなが声を掛けてくれたり、サポートしてくれたお陰で、こうやってサッカーができるようになった。自分だけの力じゃないというか。本当にサポーターの方もたくさんメッセージくださって、そういう1つ1つのことが力になりました」

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