「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【トピックス】『U‐20日本代表、始動。目指すは東京五輪』M-150カップ 現地レポート(17.12.21)

U‐20日本代表は2020年の東京五輪を目指し、強化が進められている。

U‐20日本代表は2020年の東京五輪を目指し、強化が進められている。

12月9日から15日まで、タイ・ブリーラムで開催されたM-150カップ2017。大会に出場するU‐20日本代表に、東京ヴェルディからは井上潮音と渡辺皓太が招集されている。かねてよりこの年代に注目し、タイへと飛んだSBG特派員=林遼平(フットボールライター)の現地レポートをお届けしよう。

※大会の結果や試合データはこちら

■渡辺皓太、無念の負傷離脱

東京五輪に向けた森保一監督率いるU‐20日本代表がついに始動した。

森保ジャパンの初陣となったタイで行われた、M-150 CUP 2017。メンバー発表会見の際に「ラージグループとして捉えて多くの選手を見ていきたい」と森保監督が語った通り、今回のメンバーには5月末のFIFA U-20 ワールドカップ韓国2017 に出場した選手は含まれておらず、大学やユースといった大きな枠の中から選手をピックアップして選出している。

簡単に言えば、現段階での代表の中心ということではなく、そのメンバーの次点に当たる選手たちが選ばれたと説明するほうがわかりやすいだろう。「日本にはまだまだポテンシャルを持った選手がいる」という森保監督の言葉はたしかであり、いろいろな選手に扉が開かれていることを示す意味でも今大会に出場する価値はあったと言える。

そのメンバーに東京ヴェルディからは井上潮音と渡辺皓太が選ばれた。井上は高い技術力と中盤での攻撃的センスが評価され、渡辺はハードワークを可能にする豊富な運動量とボール奪取に長けたプレースタイルが代表チームの目に止まった。互いに東京Vでのプレー機会を増やし、ギリギリの戦いを経験して自信を深めたからこそ掴んだ代表の切符と言っていいだろう。

しかし、タイに着いて2日目の練習で思いがけないアクシデントが渡辺を襲った。5対6の状況で守備側として後方からのビルドアップを行っている際に、ボールを持ち出そうとした渡辺が攻撃側の選手と接触。態勢を立て直そうとし、左足首をひねってしまったのだ。

この負傷は予想外に重かった。初めてプロのフルシーズンを戦ったことによる疲労が溜まっていたのも影響している。けがをした日こそ「足首やっちゃいました」と苦笑いしていた渡辺だが、次の日、また次の日と別メニューが続くと、表情は一段と険しくなっていった。

「プレーしたいし、みんながプレーしているのを見て本当に悔しいです」

(残り 2407文字/全文: 3483文字)

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