今だから明かせるJ2のキーマン対策法。戦術家・北野誠のスカウティングレポート(J論)

「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-2[A] 愛媛FC戦『示すべき青写真』(19.3.4)

『大声コンテスト』2019.3.3

『大声コンテスト』2019.3.3

2019年3月3日(日)
J2第2節 愛媛FC vs 東京ヴェルディ
15:03キックオフ ニンジニアスタジアム
[入場者数]2,540人 [天候]曇、弱風、気温17.3℃、湿度37%

愛媛 1‐0 東京V
前半:1‐0
後半:0‐0
[得点]
1‐0 藤本佳希(38分)

●東京Vスターティングメンバー
GK21 上福元直人
DF23 田村直也
DF17 李栄直
DF5   平智広
DF24 奈良輪雄太
MF8   内田達也
MF38 梶川諒太(86分 林)
MF4   藤本寛也(76分 河野)
MF9   佐藤優平
MF19 小池純輝
FW10 レアンドロ(64分 端戸)
(ベンチメンバー:GK26鈴木智幸。DF22永田拓也。MF6井上潮音、33河野広貴。FW11林陵平、18端戸仁、27ネマニャ・コイッチ)

監督 ギャリー・ジョン・ホワイト

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■あの時間帯に何が起こっていたのか

人間の発露する固有の何か。その人であることが溢れだした瞬間に、僕はたまらなく惹かれる。その引力に吸い寄せられるように、せっせとスタジアムに足を運んでいると言っていい。

試合が終わったピッチ、がっくりと肩を落とし、敗北感と情けなさに身を満たす李栄直は、まさに李栄直その人だった。感情量の多さが魅力で、放つ光が強ければこそ、影もまたくっきりと濃い。

プロの世界では何よりも勝たせる監督が求められるが、書き手はこれと別の観点を持つ。いかに選手を輝かせてくれるか。チームには目立たない仕事をコツコツやってくれる人も必要で、スポットライトを浴びるメインキャストはある程度絞らざるを得ない。

そこで、ひとりでも多くの選手が生き生きとプレーし、個々が力強く結びつき、サッカーでしか見せられない情景を表せるかが、監督を見定めるうえでのひとつの基準になる。むろん、それは勝敗とも無関係ではない。しっかりした枠組みのなかで発揮される個人の活躍はチームを勝利へと近づかせ、たとえ負けたとしても観る者に満足感を残すものだ。

愛媛FC戦、立ち上がりの東京ヴェルディは勢いがあった。特に、先発で起用された小池純輝が果敢に縦へと仕掛け、チームに推進力を与えた。

5分、最初の決定機は東京V。左サイドを崩し、小池の上げたクロスからレアンドロがヘディングシュートを放つが、岡本昌弘の手にはじかれる。9分、愛媛の入れたくさびのパスに対し、李が激しく当たってファールで潰す。攻守ともに締まった序盤戦を見せた。

問題はここから先だ。16分、愛媛の攻撃のキーマンである神谷優太に長い距離のドリブルを許し、22分、相手に攻撃の起点をつくらせまいと飛び込んだ平智広が入れ替わられ、次第に東京Vは前に出られなくなった。

そして、38分に失点を喫するまでのおよそ20分。今回は、この時間帯をクローズアップしたい。

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