Jリーグの常務理事退任騒動から何が見えるか? チェアマンの決断とサッカーファンの反応に思うこと
「Jリーグが中西大介常務理事の退任を発表」──このニュースを知ったのは、現地時間6月27日の12時すぎ。モスクワのドモジェドヴォ空港から、次の目的地であるソチに向かう途中のことであった。しかも理由が「部下の女性スタッフへのパワハラ&セクハラ」と言うではないか。ちょうどチェックインカウンターで「ソチ行きの飛行機は4時間遅れです。理由? 知りません」と言われた直後だっただけに、私にとっては追い打ちをかけるようなショッキングなニュースであった。
私がこの件で衝撃を受けたのは、ただ単にJリーグのナンバー3にある立場の人間が、このような恥ずかしい不祥事を犯したこと、だけにとどまらない。実は中西氏については、過去に2度、じっくりインタビュー取材をさせていただいたことがある。そのうちJ1の2ステージ制導入についてのインタビュー記事は、今でも読むことができる(参照1) (参照2)
4年前のインタビューをご覧いただければ、十分ご理解いただけると思うが、私自身は「2ステージ制導入しかない」という当時のJリーグ(と中西氏)の結論は悪手だったと思っている。また、決定から発表までのプロセスについても「サポーターを置いてけぼりにした」という点において、今でも納得していない。しかしその一方で「2ステージ制を導入しなければJリーグの未来はない」という確信のもと、自身が悪役になってでも説明に奔走していた中西氏の姿勢については、立場や考えの違いを越えて単純に「すごいな」と思っていた。
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