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宇都宮徹壱ウェブマガジン

ヒダリトモに訊け! プロスポーツクラブお悩み相談室 第2回「地域愛が薄い」土地でのスポンサー営業戦略について

 B3リーグ、ベルテックス静岡のエグゼクティブスーパーバイザー、左伴繁雄さんによる月イチ連載の第2回。今回は東京都からJリーグ入りを目指す、某クラブのスタッフから質問をいただいた。当連載は当初、クラブ名と質問者を実名で出す方向で考えていた。しかしながら「お悩み相談室」という性格上、匿名を認めてもよいのではないかと考え直し、左伴さんの了承を得た上で採用させていただいた。

 なお前回に続いて本稿も、スポーツビジネスに関わる多くの方々に読んでいただくべく、11月10日17時30分まで24時間限定の無料公開とする。それから左伴さんへの質問も、随時募集中。表題を『ヒダリトモに訊け!』として、お名前、所属、お悩みの内容、そしてご連絡先を明記してWM編集部(infotetewm@targma.jp)まで。競技やカテゴリーは不問。お悩みが採用された方には、スタッフよりご連絡させていただきます。

【今回のお悩み人】匿名希望(都内某サッカークラブのフロントスタッフ)

 大都市圏という土地柄上、地方と比べて「地域愛」が強い企業や経営者が少ないのではないかと感じています。

 もちろん企業数は多いため、商工会議所や青年会議所などを通じて地域愛のある企業や経営者に出会うことも可能ですが、あまり多くはありません。

 そのため、スポーツチームならではの「地域を盛り上げる」という文脈やビジョンへの共感でのスポンサー営業が、あまりできていないと感じています。

 今まで左伴様が経営されてきたクラブは、どちらかというと地方のクラブの方が多いと思います。このように地域愛が薄い土地の場合、どのようにスポンサー営業戦略を考えるべきでしょうか? ぜひアドバイスをいただけると幸いです。

■「地域愛」の薄さは弱点にはならない

──本題に入る前に、まずは左伴さんの近況についてお伺いします。先月は急きょ、動画インタビューを実施させていただきましたが、反響はありましたか?

左伴 ありました。特に選手の生活の管理について「練習場だけではなく、普段の生活の中にもKPIを作った方がいい」という話に、反応される方が多かったですね。最近はnoteなどに書く機会も多いので、「スポーツ事業法人における不祥事の特段の対応について」という内容も、一度は書いた方がいいのかなと思っています。

──noteといえば、最近の記事が「note編集部おすすめ」に入りましたね。根気よく続けてきた発信が、届くべき人たちに届くようになって、すごく良い傾向だと感じています。これらの文章を、いずれは一冊の本にまとめていただきたいところですが。

左伴 活字や本のいいところは、ずっと残る事だと思うので、それを意識しているようにしています。最近は「スポーツ法人社長の潮時」について、深く思うこともあったので、そういうテーマについてもまとめたりしています。

──この連載も、ぜひご活用いただきたいと思います。それでは早速、今月のお悩み相談に入りたいと思います。今回は、都内でのスポンサー営業戦略がテーマですね。質問者は、都内をホームタウンとしているクラブのフロントスタッフの方で、スポンサー獲得にあたり「地域愛が薄い」東京でのスポンサー営業に苦労しているようです。まずは、この地域愛について考えてみたいのですが。

左伴 地域愛とは何か? それは、人と人との関わり合いの深さの連鎖を感じることで、生まれるものだと思います。東京の人は「地域愛が薄い」と簡単に言いますが、人との関わり合いに飢えている人は、大都会だからこそ存在すると思いますよ。もし本当に、人との関わり合いが薄い地域だと感じるならば、まずはクラブがその引き金となればいい話じゃないですかね。

──つまり自分たちのクラブが、スポーツを通して人と人とが触れ合うハブとなって、地域愛が生まれるきっかけになれるという話ですね?

左伴 そういうことです。少なくとも「地域愛が薄い」と決めつけてしまうのは良くないと思います。地域愛が薄いからお金を頂けないと考えるのではなく、地域愛が薄い地域だからこそ、地域愛を生むきっかけになれるチャンスが、他のクラブよりも多くある。そう、考えるべきですね。そこから、どうやってマネタイズしていくかを考えることが大切です。

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