「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

90分間矢印は「前へ」。粘りのプレスの連続で宿敵水戸を封殺せよ。【J2第13節 水戸ホーリーホック戦 プレビュー&コラム】 (21.5.8)

前節はホームで北九州と対峙し、終了間際の失点で逆転負けを喫した。課題ははっきりしており、修正は可能だ。2連敗で迎える今節はアウェイの水戸ホーリーホック戦に乗り込む。栃木らしい戦いを貫き、是が非でも悪い流れを断ち切りたい。水戸対栃木の第13節は9日14時からケーズデンキスタジアムでキックオフを迎える。

 

▼自分たちのサッカーに集中を

前節北九州戦で生じた「一体感」の淀み。

先制したあと、背後を狙って前進し続けるのか、それとも、いったん落ち着くのか、選手間でゲームの進め方にブレが生じた。先制したことで「いける」というわずかな気の緩みも生じたか。しかし、それが仇となった。

6試合ぶりに先制できたことが逆に仇になるとは、サッカーのなんと難しいことよ。だが、こういう苦い経験をしながらチームは成長していくしかない。

 

このブレを修正するのは比較的容易だ。

選手が考え方を切り替えるか、選手を入れ替えるかすればいい。やってきたことをまた改めてやり切るだけである。新潟戦も、金沢戦も、磐田戦もできていた。90分間の中で、スコアが動こうと、先制しようと、相手に攻められようと、常にベクトルを前に向ける。

やるべきはシンプルだ。今節のダービー水戸戦は、それを全員が「徹底」できるか否かが問われる。

 

試合に勝つか負けるかなんてわからない。現状は2連敗。どうしても連敗を止めたい。水戸には絶対に負けたくない。

だが、結果がどうなるか心配しても仕方がない。

この状況で栃木が考えるべきは、自分たちのサッカーを90分間貫くことだけだ。自分たちを信じ、後半アディショナルタイムまで前進を続けること。結果は後からついてくる。

 

昨季の対戦は1勝1敗。アウェイ水戸戦では先制されながら田代雅也のゴールで追いつき、後半アディショナルタイムに柳育崇のゴールで劇的な逆転勝ちを収めた。

ただ、ホーム戦では1対3という屈辱のスコアで敗れてリベンジされている。こっちの屈辱的な記憶のほうがむしろ大きい。

一応、相手の水戸にも触れておこう。

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