「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

覚醒の予感⁈ 高卒2年目のFW小堀空にとって大きかったFW豊田陽平という存在。【トピックス】(22.1.14)

後出しじゃんけんのようだが、実は、昨季の終盤戦に向かっていく頃から小堀空のプレーのスケールが大きくなっているのは感じていた。スピード感であり、ポストプレーの力強さであり、ゴール前に入っていくときの迫力であり、確実に成長しているのは感じ取れていた。田坂和昭前監督がどこで小堀を起用するか期待していたが、41節北九州戦まで残留確定が持ち越されたこともあり、現実的には難しかったように思える。

ただ、小堀が着実に前進しているのは間違いない。リーグ戦ですぐに活躍できるほど甘くはないのかもしれないが、これが栃木SCアカデミー育ちの大型FW、高卒2年目の小堀空の現在地として捉えて頂ければと思う。

 

▼ 大きかった豊田陽平の存在

――去年の終盤の頃から練習で見せるミドルシュートのパワーや走るスピードが着実に上がってきているように思うのですが。

「そうですね。パワーについては筋トレの成果だと思うんですけど、シュートについては去年のヘッドコーチの大さん(菅原大介)からずっと教わっていて、『シュートはパワーじゃないよ』と。それでボールにミートするタイミングがだんだん合ってきたのかなと思いますね。特に最後のほうは」

――今まではパワーで蹴ろうとしていた。

「そうですね。力が入っていたんですけど、タイミングがわかってきて、そこに筋トレによって身体のパワーも付いてきたということだと思います」

――今季が始まってからの練習でもミドルレンジから強烈に決め切ってしまうシュートがあります。それと、ゴール前に入っていく迫力も出てきているように見えるのですが。

「前までは迷いがあったと思います。去年の途中、9月くらいから自信がついてきたときがあって」

――自信。なぜですか?

「天皇杯の鹿島戦(●0-377日開催)があったじゃないですか(小堀もスタメン出場)。あの試合の鹿島のFWエヴェラウド選手(2ゴールの活躍)とかを見ていると身体がすごいなと。まず自分は身体が足りていないなと思って。エヴェラウド選手は全部胸で収めてしまっていたので、だから自分も身体作りからもう一度始めて、練習で相手を背負って収められるようにしていったのですが、それができるからゴールに向かっていくときの自信に繋がっていったのだと思います。それからゴール前に入っていくところも去年はトヨさん(豊田陽平)をお手本にしながらやることで自信になっていった感じですね」

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