リカルド監督が最も影響を受けたのはクライフ監督の「エル・ドリーム・チーム」だった
(Report by 河合貴子)
若い頃にインパクトを受けたサッカー
リカルド・ロドリゲス監督が目指す美しいサッカーは、5レーン理論に基づいたポジショナルプレーから生まれる。そのリカルド監督が、モデルにしたというか影響を受けたのは『エル・ドリーム・チーム』と称賛されたヨハン・クライフ監督時代のFCバルセロナであった。
「クライフのやり方は、まだ若かった自分にとっては非常にインパクトの強いものでした。それまで見たこともなかった違ったサッカーだというふうに感じた」と当時を思い出しながら話した。
ヨハン・クライフ監督が、FCバルセロナで指揮を執ったのは1988年から1996年シーズンまでだ。クライフ監督がバルセロナの監督就任当初は、ゴール前を固める堅守・速攻のカテナチオがトレンドの時代であった中、ウィングを起用し、ボランチには守備力よりもテクニックがあり攻撃の起点となる選手を配置し、ポゼッションをしながら攻撃的なスタイルを構築していったのだ。4-3-3や3-4-3とし中盤をダイヤモンド型にしながら流動的にボールをポゼッションしながら攻撃を組み立て試合の主導権を握ったのだ。当時は本当に画期的であり、まさにサッカーの革命であった。そしてクライフ監督は、リーガ・エスパニョーラ(スペインリーグ)で4連覇を果たし、UEFチャンピオンズリーグでも栄光に導いたのだ。
ピッチで数多くのトライアングルを作ることなどは5レーン理論に当てはまるし、パスコースは常に2つ以上の選択肢があり、前線からのプレスも重要視していた。今のリカルド監督が求めるものに共通している。
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