浦レポ by 浦和フットボール通信

発展のヒントを与える1プレー その効率性は中2日で完成するか【轡田哲朗レッズレビュー/J14節鹿島戦】

(Report by 轡田哲朗)

あまり数字で表記したくないシステムと配置

浦和レッズは21日にリーグ戦の14試合目、鹿島アントラーズとのホームゲームを1-1で引き分けた。これで7試合連続の引き分けで、同一シーズン内のJ1最長記録になったということだ。実際問題、14試合のうち8試合を引き分けているわけだから勝ち点を伸ばしていくのは難しい。勝ち点の上では3引き分けと1勝2敗が等価値になるので、負け越しながら順位が上がっていくことはないと考えると、現在のように順位表で下の方に沈んでしまうのは自然だろう。

このゲームでリカルド・ロドリゲス監督は、少し特別な形のシステムで臨んだ。正直なところ、これはあまり数字で表現したくない。人の担当と役割をベースにした状況によって並びが決まるので、簡単に「今日は3バックでした」も当てはまらない瞬間がピッチ上にあるし、だからといって「4.5バック(よんてんごバック)」と言われてあまりピンとこない人も多いだろう。それは見ていくとして、鹿島の中盤がダイヤモンド型に近い形になる場面が少なからずあることと、リカさんが相手の2トップの能力をかなり高く評価したことのハイブリッドが今回のやり方につながったかなという印象がある。

ちょっと複雑な役割分担がある中で、中央はそうしたハンドリングに慣れているだろうことと、ここ最近のプレータイムから体力的な余裕がありそうな岩尾憲を配置して両側に柴戸海と伊藤敦樹。特に伊藤には、右サイド側から攻撃の仕上げに関わっていける能力を期待した感がある。そして、両サイドは宮本優太と関根貴大の「とにかく走れるタイプ」が必要だった。左サイドは明本考浩でも良かった可能性はあるが、後述する理由で明本は後ろの列に置きたかったのだと思われる。

左右違う設計図で守るので4バックにも5バックにも見える

その役割分担の中で相手ボールのところをまず見ていくと、試合後の会見でもあったように原則は岩波拓也、アレクサンダー・ショルツ、明本の3人で相手2トップを見ることにして、プラス1人を確保する考えがあったようだ。ただ、それに付随して両サイドをあっさりと下げて5バックでベタっと構えるのではなく、左は関根が対面する常本に合わせながらプレスに参加するのと下がる役割を両立して、右は宮本が早めに下がってラインに参加する。この辺りが「4.5バック」の感じを出していて、中央では相手の中盤に対して受け持ちゾーンがマッチアップしやすい配置になっていた。

(残り 3816文字/全文: 4850文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ