浦レポ by 浦和フットボール通信

大槻監督率いる群馬を攻略できず 天皇杯連覇の夢は破れて3回戦で姿を消す【河合貴子 試合のポイント/天皇杯3回戦群馬戦】

(Report by 河合貴子)

群馬の一発に沈む

天皇杯連覇を目指し、そしてアジアへと繋ぐ道のためにも勝ち続けなければならい。大きな使命を背負った浦和は、正田醤油スタジアム群馬に乗り込み大槻監督率いるザスパクサツ群馬戦に挑んだ。しかし、どんなにボールを支配しても、群馬よりもシュートを多く撃ったとしても1ゴールが遠くインターナショナル・マッチウィークの中断期間に取り組んできた攻撃面の課題が生かせずに0-1で敗戦。天皇杯3回戦で敗退することになってしまった。

お互いリーグ戦から中3日であったが、浦和はリーグ10試合ぶりの勝利の勢いを継続し名古屋戦のスタメンをそのまま起用、大槻監督は「力の差は当然あるし、我々はフレッシュなメンバーでチャレンジしよう」とフレッシュな選手を投入し7選手を入れ替えて挑んだ。

浦和のキックオフで始まった試合は、開始から主導権を握ったのは浦和であったが4-4と距離感の良い群馬の2ブロック崩せずもどかしい展開になってしまった。前半に浦和が放ったシュートは5本、群馬はたった1本であった。その1本が、浦和を天皇杯敗退に追い込むことになったが、シュートに持ち込めなかったが決定的なチャンスは群馬にあった。

18分、久保田選手のクロスに平松選手が飛び込むもののわずかに合わず、群馬の鋭い攻撃に対して危機感をこのプレーで持つべきであった。

35分、スピードを生かした岡本選手のカウンターから浦和の左サイドの突破を許しクロスを入れられてしまい、天笠選手がエリア内でプレスを受けて体勢を崩しながらも高木選手へとショートパスを繋ぐと、一瞬プレーが止まってしまった浦和の隙を突いて放ったダイレクトシュートが決まり群馬が先制し、0-1で前半を折り返した。

主導権を握りピッチの幅を使った攻撃を仕掛けていたが崩しきれなかった前半の打開策として、リカルド・ロドリゲス監督は関根貴大選手を右サイドハーフ、大久保智明選手を左サイドハーフへとポジションを入れかえた。

右利きの選手を左サイドハーフのポジションに配置すると、カットインからゴールを狙える目的があった。しかし、群馬側は浦和のカットインからのシュートは折り込み済みだったのだ。2ブロックで挟みこみカットインからのシュートは狙えなかった。だからリカルド監督は「我々としては利き足の、つまり左サイドには左利きの選手、右サイドには右利きの選手と、縦にでもいけるという所の形を作りたかった」とサイドハーフを入れ替えたのだ。

すると、前半と違う形に群馬は後手を踏むことになり、後半の立ち上がりから浦和は決定機を作り出すことに成功した。49分、左CKからのセカンドボールを拾い攻撃を組み立て直し、関根選手がドリブルで仕掛けて入れたクロスのクリアーボールが右ポストに直撃。相手DFのオウンゴールを誘うような鋭い攻撃であった。

さらに51分、大久保選手がドリブルで仕掛けて伊藤敦樹選手とワンツーで抜け出して放ったシュートがクロスバーに直撃。立て続けに決定機を作り出したが、決めきれない。

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