青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

【有料記事】日本代表ディフェンダー出身監督対決! ミニラ東京、ツネ様ガンバを迎え撃つ! including 練習ギャラリー(2017/06/02)

トップチームと分かれての練習を終えたFC東京U-23メンバー。波多野豪がゴールキーパーの練習に向かったあとでこの写真には写っていないがともにトレーニングに取り組んだ。

「ベネズエラは身体能力がすごく、落ち着いていた。年齢の近い選手とは思えず、世界との差を感じた」と、波多野豪。

ここまで全10試合に出場している鈴木喜丈。前節はいいミドルシュートもあった。

出場停止が解けたあと、二試合連続出場の内田宅哉。前のポジションで攻撃力を発揮するか?

前節のvs.ギラヴァンツ北九州戦で途中出場というかたちで久々に公式戦のピッチへと戻ってきた岡崎慎。

右ポストをかすめるヘディングシュートなど、前節では惜しい決定機が何度もあったユ インス。今節こそ今シーズン2点めをマークできるか。

右サイドからクロスを上げているのは全体練習に復帰した柳貴博。公式戦出場はもう少し先のことになりそうだ。

中村忠トップチームコーチ兼FC東京U-23監督。日本代表ディフェンダー出身監督同士、U-23同士の対決に勝ち、日頃の応援に報いたい。

◯ゴールを狙うインス、守備に安定をもたらすマコ

あす6月3日、FC東京U-23は味の素フィールド西が丘にガンバ大阪U-23を迎えてJ3第11節を戦う。
前節、ミクニワールドスタジアム北九州でギラヴァンツ北九州を相手に16本のシュートを放ち、うち4本を枠内に撃ちながらも得点できず、FC東京U-23は悔しい敗戦を喫した。惜しくも決定機をものにできなかった主砲のユ インスは、不調の理由を訊ねると「守備に意識を傾けていることが影響しているかもしれない」と答えてくれたが、ユースの選手が占める割合の多い編成事情、トップではボランチなどほかのポジションも兼務している状況で、なかなかゴール前のフィニッシュに集中しにくいだろうことは想像に難くない。それでも前節の苦い思いからか「あしたこそはゴールを」とインスは誓っていた。出場するとすれば1トップなど前線のポジションになるはず。昨年J3で11点をマークした力を西が丘で発揮してほしい。
後方のポジションに眼を転じれば、前節、後半32分から途中出場し、久々の実戦復帰を果たした岡崎慎が出場時間をどこまで伸ばすかにも注目したい。
「守備で相手を潰せたところが一個ありましたし、攻撃でも何回か参加できたので、少しずつプレーができてきた感触はありますね」
個人としての調子は上々。しかしそれを組織のなかで活かせなければ意味がないし、活かせたならば守備の安定につながる。
「(ユースを含めたメンバーの入れ替わりも手伝い)10節経つうちに連携がとれず、強く行けないところも出てきている。山田(将之)選手が力を発揮できるようにするためには周りの力も必要だと感じます。そういったところで自分が出て周りをうまく引き出したり、自分の特長を出せるようになれればもっといいなと思います」
いつ先発出場の機会が巡ってくるかは別にして、現時点でも“やれる”という目処はそれなりにあるようだ。
「高負荷で90分となるとまだ想像がつかない。でも米本(拓司)選手は『45分出ると90分も変わらない』と言っていたので、そこまで一回がんばってみてどうなるかですね。ケアしていれば大きなリバウンドは出ないでしょうし、大丈夫だと思います」
なお柳貴博も部分合流のようなかたちで練習に参加。近いうちに公式戦のピッチで負傷が癒えた姿を見ることができそうだ。
またU-20ワールドカップで出場機会のなかった波多野豪は「出られなかったことがいちばん悔しい。オリンピックもありますし、成長して次は自分が出られるようにがんばりたい。(U-20ワールドカップに)行く前は(退場者をふたり出し、FC琉球に0-3で惨敗して)気分的にもいやな終わり方をしたので、ここからいいスタートを切れるように、あしたは得たものをしっかりピッチで表現したい」と、決意を新たにしていた。

◯中村忠FC東京U-23監督Interview

再び戦力が整いつつあるFC東京U-23。彼らが宮本恒靖監督率いるガンバ大阪U-23を迎え撃つにあたり、何を主眼とするのか。この一戦を前に、若手育成、チームづくりの進捗状況を、中村忠トップチームコーチ兼FC東京U-23監督に訊ねた。

昨年途中からFC東京U-23の指揮を執る中村忠監督。ふだんのトレーニングでもトップチームコーチとして若手の指導にあたっているが、指導者として練習の基礎に据えているものはなんなのだろうか。
「たとえばボールへの執着心や切り換えの速さ、ウチ(FC東京)のトップでやっているようなことというか、サッカーの原則は、もっと選手に植え付けたい。まだそこにはいたっていないなと自分でも思いながら、根本的なアプローチはもっとしていかないといけないと思います」

きょう6月2日の練習では「これがJ3の現状だぞ」と言い、右ならいいが左ではだめと言ったように波のあるプレーになってしまう若手を戒めながら、起点のパス、クロス、シュート──という基礎的な練習をおこなっていた。無数のシチュエーションが発生するサッカーに於いてもやらなければいけない型はあり、それを正確かつ丁寧に反復してできることがプロの水準では大切だが、これが決して容易ではない。特別な練習ではなく当たり前のことをできるようにするメニューのなかで、歯磨きを習慣化するような取り組みを、中村監督はつづけている。
「基本の刷り込みもそうだし、一回一回のキック、一回一回のプレーを、100%集中してやれているかどうか。一回一回の練習に持てるものを出しきっているかどうかは、

(残り 2630文字/全文: 5472文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ