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【有料記事/J1第19節第2報】唯一の得点は個人能力によるもの。ピーター ウタカのようなフィニッシャーの使い方をどう考えるか/決定力と決定機増の問題に直面する室屋成と橋本拳人(2017/07/30)

多くのチャンスをつくったことは誰の眼にもあきらかで、もちろん監督からも選手からも、決定機が多かったにもかかわらず勝てなかったことを反省する声が聞かれた。
先制点を許しながらも慌てずじっくりと反撃の機会をうかがい、追いつき、1-1の引き分けに持ち込んだこと自体は、拙い試合運びに泣かされていた前半戦に比べれば進歩したと言っていい出来事ではあろうが、相手は最下位のアルビレックス新潟だ。ルヴァンカップ、そしてJ1とつづいた中断期間が空けて最初の2試合。リーグ17位からの浮上をめざし4バックを採用してチーム改造中のサンフレッチェ広島、東京ファンには懐かしい呂比須ワグナー監督とサンドロ ローザヘッドコーチが率いてやはり降格圏脱出を図りチーム改造中の新潟が相手であれば、どちらにも勝たなければならなかった。

試合後、もっとも厳しい言葉を口にしていたのはピーター ウタカかもしれない。
「きょうは勝たなければいけない試合だった。(自分の)得点に関してははよかったが、結果は残念だ」
前線からプレッシャーをかけられ、両サイドからクロスが上がりやすい3-1-4-2の長所は彼も認めている。しかしゴールにつながっていないということは、どこかに欠けているものがあるということなのではないか。
「もっと前線の選手にボールを出してほしい、という話をしている。ストライカーはより多くのボールを受けて前へ、前へと行きたいもの。いまは預けてくれる頻度が少ない。より多くゴール付近で自分にボールを集めれば、それが解決策になる」

唯一の得点はシステムの特性というよりは、米本拓司の気の利いたパスを、ピーター ウタカが得意とする位置で受け、そのあとの的確な判断でフィニッシュさせたことで生まれたものだった。
「本来はもう1タッチ、2タッチ、ゴールに向かって運んでもよかったが、

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