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日韓代表コンビの覚醒が象徴する新攻撃ユニットの爆発力【J1第18節レポート/コメント~長谷川健太監督、ナ サンホ、ディエゴ オリヴェイラ、永井謙佑】

 
 前節、横浜F・マリノスを相手に4-2の大勝を収めたFC東京が、7月7日のJ1第18節でまたも大爆発。ガンバ大阪を3-1で下し、勝点を39に伸ばした。シーズン後半戦最初の試合を白星で飾った青赤軍団は、堂々の首位として、昨季のリーグチャンピオン川崎フロンターレを迎える「第34回多摩川クラシコ」に臨む。
 
◆サンホを組み込み完成した新攻撃ユニット
 
 太田宏介が抜けたサイドバックにオ ジェソクを補強したが、久保建英が去ったあとのサイドハーフは無事にナ サンホが務めそうだ。キャンプに参加したときから強引に突破できる推進力とシュートの強いパンチ力は光っていたが、なかなかチームにアジャストしなかった。しかしマリノス戦では反撃の口火を切るゴールを挙げ、このガンバ戦では永井謙佑との日韓代表コンビで2得点を成立させる連続“アシスト”。1点目のパスは相手に当たってこぼれたところを永井が左足――代表でも2点を決めた左足――で蹴り込んだものだったが、2点目は完璧なクロスで永井の頭に合わせた。3点目の場面でも、髙萩洋次郎のパスを永井が受けて最後はディエゴ オリヴェイラがシュートする過程でサンホが右ニアに入る囮の動きで貢献していた。
 
 決定的な仕事に関わろうとする室屋成、中に入って組み立てに関わろうとする小川諒也の両サイドバック。
 バランスをとりつつミドルシュートを狙う橋本拳人。
 起点となりつなぎ役を果たす髙萩と東慶悟。
 そしてボールを運び前線で潰れ役となりラストパスとシュートを放つディエゴ、永井、サンホ。
 森重真人からも急所を衝こうとするパスが出てくる。
 後半戦のスタートに久保がいなくなったあとの攻撃とはこうだ、という明確なスタイルを提示して多摩川クラシコを迎えられるのはさいわいだ。
 
 巧くなった、と評される永井だが、加入当初の沖縄キャンプでも意外に巧いと思える技術は披露していた。長谷川健太監督が「シュート練習でもシュートが巧い選手」という言葉に嘘はない。ただ、それを実戦で出せるようになってきたことは、やはり大きな変化だ。それはサンホについても言え、光州FCで見せていたような技術の幅の広さを東京でも出せるようになってきたということがすばらしい。
 これまでと変わらず自己犠牲の精神で守備やボールを収めて時間を稼ぐプレーに奔走するディエゴに加え、

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