「磐田戦に向けたサバイバルゲームでもある天皇杯2回戦」【2021天皇杯JFA第101回全日本サッカー選手権大会 2回戦 甲府対福井U プレビュー】
2021年6月9日(水曜日)甲府対福井U(19:00 KICK OFF/JITリサイクルインク スタジアム)
昨年も天皇杯を戦ったような気になっていて、矢崎和樹副務に「去年の天皇杯ボールとデザインが変わった?」と聞いたときに、冷ややかに「去年はやってませんよ」と言われて気が付いコロナ禍初年度の昨季の天皇杯。鶴田好樹主務によると「練習で使っている(天皇杯)ボールは去年送られてきたボールで、J2は優勝チームだけの天皇杯だったので使わずに倉庫に置いていたんです」ということで、去年も今年も天皇杯は同じボール。
ここ最近はJクラブかJ1にも勝つような大学チームとの対戦が多かった天皇杯初戦(2回戦)が、今季は北信越リーグの福井Uが相手。ここまでのリーグ戦で5戦5勝のチームの福井Uの力がどんなものかはやってみないと分からないが、川崎Fで活躍した我那覇和樹がいるクラブ。メンバー入りをしているかどうかは分からないが、山本英臣と同級生の40歳の我那覇の姿を見てみたい2回戦。伊藤彰監督は現役時代に川崎Fで我那覇と数年間一緒にプレーしたことがあり、秘かに楽しみにしているのではないかと思う。
ターンオーバーで戦う天皇杯2回戦はケガから戻った山本英臣が第11節の金沢戦(5/1、2-0○)以来の公式戦の先発。若い選手や今季初めて公式戦に出場する選手が多いメンバー構成の中で、山本の存在は”やってみないと分からない”サッカーにおいては心の拠り所というか安心感になる。DFラインでは北谷史孝が第9節(相模原、4/21、2-0○)以来の先発であるので、コンディションの上昇を感じさせてほしいが、貪欲さが表に出てこない選手なので改めてストロングポイントを確認したい。そして、右のストッパーでは今季加入の野澤陸が加入後初の公式戦。第4節のA愛媛戦(3/21、1-0○)では初のベンチ入りを果たしたが、この1回だけでリーグ戦は未経験。愛媛戦では「(アップ時に)ガチガチに緊張していた」という話をチームメイトがしていたが、当人は「緊張はしてなかったですが、周りから”緊張している”って言われたことで緊張しました(笑)」という緊張感。天皇杯のチャンスについては「準備はいつもしてきた。遠慮しないで自分のストロングポイントを出せればやれると思う。遠慮すると自分のよさが出せないのでコーチングや縦パスを出していきたい」と話す。好調な時は視野が広く、山本のようなロングボールで前線にフィードができる選手なので守備面だけでなく、フィードにも注目してほしい。
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