マリノスのスタイルを作る難しさ ほろ苦い経験を次につなげたい [エリートリーグ名古屋戦レビュー]
悔しい敗戦を前進の糧に
「結果は残念ながら2-3で負けたが、こういう経験をすることが大事。これを選手個々がどのように受け止めていくか。トップの試合機会になかなか絡めない選手がこういう経験を経て、力をつけて、認められていく。そういった意味で貴重な試合機会だった」
試合を総括した松永英機監督の言葉は決して強がりではない。練習や練習試合では味わうことのできない緊張感の中で、成功だけではなく失敗を経験する。そのすべてが若者たちの血肉となっていくのだから、この日の結果と内容だけで何かを判断するのは早計だ。
とはいえ現時点での進捗が見えてきた部分も当然あった。
「守備の連動性が足りなかった部分がある。後半はビハインドの展開でラインを高くして背後を突かれる場面もあったが、それよりも技術的な部分でのクオリティでのミスが見受けられた」と松永監督。毎回が急造チームなので連係面での不足は致し方ない面もあるが、それ以上に攻守ともにベーシックな部分での技術がやや足りなかったかもしれない。
現行のスタイルを中途半端な状態で実践すると、どうなるのか。それは私たちが最もよく知っているはずだ。そう、アンジェ・ポステコグルー監督が就任したばかりの2018年を思い出せばいい。稚拙な失点を喫し、ゴールも多いがハイラインの背後を突かれた淡白な失点も多い。必然的に勝ち点も積み上がらない。
3失点したが好セーブを連発してゴールを守ったGK田川知樹は自戒を込めて言う。
(残り 1365文字/全文: 2047文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ