特長を発揮できず、 相手カウンターに屈する【島崎英純】2016Jリーグ1stステージ10節・ガンバ大阪戦レビュー

■意外なメンバー変更

右ストッパーに加賀健一を抜擢するのは予測できたが、前線トライアングルとサイドアタッカーの陣容を刷新させたのは意外だった。前節の鹿島アントラーズ戦から代わったのは加賀に加えて駒井善成、関根貴大、石原直樹、ズラタンの総計5人。彼らは普段から共に練習を重ねてきた選手たちで、それぞれの特徴も十分把握しているはず。そこでミハイロ・ペトロヴィッチ監督は要所ではなく大胆なターンオーバーを仕掛け、市立吹田サッカースタジアムでの一戦に臨んだ。

試合開始直後の浦和は前線から積極的に相手ボールホルダーへ食らいつく迫力があった。最前線のズラタン、シャドーの石原、李忠成、そしてボランチの阿部勇樹、柏木陽介らが連動して囲い込みをし、素早い攻守転換から一気に相手ゴールを強襲するスピードがあった。阿部のファーストシュートは鋭くパワフルで、惜しくもゴール左へ外れたものの、3試合連続無得点のチーム状況を変えたい意欲の表れが十分に感じ取れた。

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